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「5R終了後にニヤリ」日本人王者対決で中谷潤人が“勝利を確信した瞬間”…元世界王者・飯田覚士の見解「今回の戦い方は井上尚弥に通用するのか?」 3z5516
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posted2025/06/11 17:03

日本人世界王者対決となった中谷潤人vs西田凌佑の激闘を元世界王者・飯田覚士が徹底解説した 3a6n1q
text by

二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Takuya Sugiyama
思わず息をのんだ5ラウンドの攻防 6z3x5f
真の意図がようやく浮かび上がってくる。
スタートから飛ばしまくったWBC世界バンタム級王者・中谷潤人と、3、4ラウンドで追い上げを見せたIBF同級王者・西田凌佑の王座統一戦は、勝負の分かれ目となる次のラウンドを迎えた。これまでNumber WEB上で中谷の試合を解説してきた飯田覚士も“ビッグバン”の新たな一面を見た思いがしていた。
5ラウンドが始まると、思わず息をのんだ。
MENT
「もし減量苦という見立てが正しかったら動きが落ちてくるはずなんです。でも中谷選手はまた前に出ていってパワーパンチをどんどん打っていく。確かにオーバーペースではあるんですけど、このやり方を12ラウンド続けるというのではなくて、どこかのラウンドで終わらせる絶対的な自信があるから相手を毎ラウンド削ろうとしているんだなと、自分なりに理解しました。(3、4ラウンドは)別に失速したわけでもなくて、戦い方として変わってはいないんですよね。腰が浮いて不用意に近づいたのも減量苦は多少なりともあったにせよ、パンチをもらっても大丈夫だと感じたら警戒を解いて緩くしていく傾向も彼にはあるので、そうなのかもしれないなとも思い直しました」
中谷サイドに立てば作戦は順調に推移していた。さらに偶然のバッティングによって負傷した西田の右目付近が腫れ上がり、右肩を痛めていた異変にも中谷は気づいていたことが試合後に明らかになっている。優勢は揺るぎないという確信があったに違いなかった。
豪快から繊細へーーギャップが突破口に g53y
5ラウンド、残り1分だった。
中谷は右ジャブを3つ突いた後、後ろに下がって西田を呼び込むと右ジャブから左ストレートを打ち込み、アゴにクリーンヒットさせる。西田の動きが一瞬、止まる。ダメージを与えるには十分すぎる一発であった。