マジックアワーという言葉を知っていますか。

夕暮れから夜へと移り変わる、ほんのひととき。空の色が刻々と変わり、町全体が幻想的な雰囲気に包まれます。
そんなマジックアワーの時間に、倉敷美観地区で第5土曜日だけ開かれる特別なイベントが「マジックアワー本町のきしたバル」です。
美しい夕暮れのなか、倉敷美観地区の風情ある町並みを歩きながら、お酒や料理を味わいたい。そのような思いから、イベントに足を運びました。

マジックアワー本町のきしたバルとは

本町のきしたバルのタペストリーとビール


マジックアワー本町のきしたバル」は、倉敷美観地区の本町通り沿いで、第5土曜日の夕暮れ時だけに開かれる特別なイベントです。

今回は9店舗が参加。軒下や広場には、ベンチやテーブルが並べられ、町がまるで屋外バル空間に変わります。
夕暮れから夜へと移り変わるマジックアワーの時間を楽しみながら、地元の人や観光客が一緒になって料理やお酒を味わえます。

出店店舗は以下のとおりです。

  • 蔵カフェ 土屋邸
  • 林源十郎商店屋上テラス アカネイロ
  • どまそば
  • フェリシテ
  • あきさ亭
  • KUKU
  • 又長商店
  • 吟六
  • 十六屋倉敷酒商いときち

美しい夕暮れのなか、町なかで立ち飲みを楽しむ

筆者が訪れたのは午後3時ごろ。ゴールデンウィークの賑わいとは対照的に、倉敷美観地区には穏やかでゆったりとした時間が流れていました。

イベント参加店舗の目印は、軒先に掲げられた愛らしいデザインの「本町のきしたバル」のタペストリー

本町のきしたバル

それを頼りに歩いていくと、洋食や和食、おつまみなどに加え、お酒やノンアルコールドリンクも楽しめる店舗が並んでいました。

通りには、地元の常連らしき人や、観光で立ち寄った人の姿もあり、気軽に立ち飲みを楽しむ笑顔があふれていました。

本町のきしたバル

夕暮れが近づくにつれ人も増え、店の前ではギターの弾き語りが。歩いていた人も思わず立ち止まって聴き入っていました。
やさしい歌声と心地良いギターの音色が、倉敷美観地区の町全体を包みます。

本町のきしたバル

心地良い風にあたりながら飲む、冷たい生ビール

筆者の到着時は、まだ日差しが強く、歩いているとじわっと汗ばむ陽気。まずは一杯、冷たいお酒が飲みたくなり、「KUKU」で生ビールを購入しました。

お店の外にはカウンター付きの出窓があり、そこから注文できます。

本町のきしたバル

テイクアウトして、隣接する広場へ移動。そこには、木製のテーブルが用意されており、立ち飲みを楽しめました。

心地良い風を感じながら飲む、冷たい生ビールは格別で、暑さも和らぎました。

KUKU生ビール

風情ある軒下で味わう「どまそば」の蕎麦

倉敷美観地区を歩いていて少しお腹が空いたので、食事をとることに。
風情ある軒下と、店内中央の存在感がある木製テーブルに惹かれて「どまそば」へ入りました。

どまそば外観

外はまだ暑かったので、冷たい蕎麦を注文。
つるっとした喉ごしの麺と、やさしい味わいの出汁が程良くで、何杯でも食べたくなるおいしさでした。

どまそばの冷たい蕎麦

日本酒とジェラートのペアリングを体験

ジェラート専門店「吟六」では、イベント限定で日本酒とジェラートのペアリングが楽しめます。

吟六立ち飲みカウンター

日本酒の知識が豊富な店員さんが、注文した日本酒に合う、おすすめのジェラートを提案してくれます。

店員さんのおすすめを聞いて筆者が選んだのは、大吟醸「ロ万」と洋なしジェラートの組み合わせ。
フルーティーな味わいの日本酒と、すっきりとした洋なしの甘さが絶妙に合っていました。

日本酒とジェラート

お客さんの好みに合わせて提案してくれるので、日本酒に詳しくなくても気軽に立ち寄れる雰囲気も魅力です。

日本酒の他に、ワインも用意されていたので、さまざまな組み合わせが楽しめそうです。

おわりに

美しい夕暮れのなか、倉敷美観地区の本町通りは、町全体がまるで屋外バルのような雰囲気に。風情ある軒下や広場に設置されたテーブルやベンチでは、お酒や料理を楽しむ人々の笑顔があふれていました。

夕暮れの本町通り

筆者は、一人での参加でしたが、同じお店に居合わせたお客さんや店員さんが、気さくに声をかけてくれました。このように気軽にコミュニケーションが取れるのは、立ち飲みならではの魅力といえるでしょう。

お酒や料理のおいしさはもちろん、屋外バルの雰囲気や人とのふれあいも含めて楽しめる、居心地の良いイベントでした。

次回は、2025年8月30日(土)に開催予定です。

著者:リエコ