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レイブンズとチャージャーズの元RB、J.K.ドビンズがブロンコスと1年約7億5,000万円の契約へ 4n4s

2025年06月11日(水) 08:10

ロサンゼルス・チャージャーズのJ.K.ドビンズ【AP Photo/Ashely Landis】

ランニングバックのJ.K.ドビンズが2025年もAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区にとどまることとなった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地10日(火)に報じたところによると、これまでボルティモア・レイブンズとロサンゼルス・チャージャーズに所属してきたドビンズがデンバー・ブロンコスと1年525万ドル(約7億4,850万円)の契約を結ぶとのこと。

ドビンズは先週水曜日にブロンコスを訪問し、コーチ陣との夕食をともにした後、木曜日にはチーム施設を見学していた。チャージャーズとブロンコスというライバル関係にあるチーム間で移籍を決断した背景には、今回の訪問で受けた好印象があったようだ。過去、チャージャーズとブロンコスの両チームとの契約する可能性を探った結果、最終的にブロンコスとの契約を選んだフリーエージェントは、タイトエンド(TE)エバン・エングラムに次いでドビンズが2人目となる。

ドビンズが加わるブロンコスのバックフィールドは、2025年ドラフトでUCF(セントラルフロリダ大学)出身のR.J.ハーヴェイを獲得しているものの、現状では明確なリードバックが不在の状態だ。ノートルダム大学出身で2024年のルーキーイヤーにショートヤードでの力強いランを披露したオードリック・エスティメがキャリー機会を多く得る見込みで、スキャットバックのジャリル・マクロフリンやタイラー・バディもロースターに名を連ねているため、トレーニングキャンプでは激しいポジション争いが展開されると見られ、8月の53人枠に向けて少なくとも1人、多ければそれ以上の選手がカットされる可能性が高い。

ドビンズは2020年ドラフト2巡目でレイブンズに指名され、ルーキーイヤーには805ヤードと9タッチダウンをマーク。しかし、度重なるケガに悩まされ、2021年から2023年の3シーズンはわずか9試合の出場にとどまり、その後、2024年にフリーエージェントでチャージャーズに移籍した。

結果的には1年のみの在籍となったチャージャーズでの昨季は13試合に出場し、キャリア最多となる905ヤードと9タッチダウンを記録。ジム・ハーボーHC(ヘッドコーチ)の下でチーム最良のランニングバックに台頭したものの、シーズン終盤には再び膝のMCL(内側側副靭帯)捻挫という新たな負傷を抱えてしまった。相次ぐ故障歴にもかかわらず、今オフには一定の市場価値を維持していたが、チャージャーズはドビンズとの1年契約が終了した後、フリーエージェントのナジー・ハリスと2025年ドラフト1巡目にオマリオン・ハンプトンを指名してランニングバック陣の刷新を図っていた。

ドビンズのチャージャーズ退団には興味深い側面もある。チャージャーズはドビンズに対して無制限フリーエージェントテンダーを提示しており、7月22日までに他チームと契約しない場合は独占交渉権を保持する状況だった。その期限を待たずに、ブロンコスはドビンズとの契約を早期にまとめる選択を下した格好だ。

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